CT検査では3Dで親知らずの形態や位置、周りの骨の状態を正確に診断できるため、的確に治療ができ、抜歯時間も短く体への負担が少なく済みます。
深く埋まった親知らずは、神経や上あごの空洞の近くにあるため、難易度が高い技術が求められます。口腔外科出身で実績豊富なので、他院で抜けないと言われた方もぜひご相談ください。
親知らずの歯は、抜いた方が良い場合と必ずしも抜く必要がない場合があります。以下のような症状がない限りは無理に抜く必要はありません。
腫れている場合の親知らずは、斜めや横に生えていることがほとんどで、どうしても磨けない部分に汚れ(プラーク)が溜まることによって歯茎に炎症が起き、膿んだりすることがあります。また、親知らずが原因で大きな膿の袋を作り、摘出に大きな手術を必要とする含歯性嚢胞(がんしせいのうほう)と呼ばれる病気などもあります。
親知らずは一番奥にある歯で、その磨きにくさから虫歯になることも多くあります。虫歯になっている親知らずがまっすぐきれいに生えている場合は、虫歯治療のみであえて抜かないこともありますが、まっすぐ生えていない場合の親知らずの手前にある歯との間に汚れが溜まることで、手前の健康な歯が側面から虫歯になることがあります。
親知らずはまっすぐきれいに生えていれば問題ないのですが、斜めや横に生えていると既存の歯を押してしまうため、炎症を起こしさらに歯並びをガタガタにしてしまう可能性があります。
抜歯後は口の中が気持ち悪く、何度もうがいをしてしまう人がいますが、激しくうがいをしたり繰り返すことで、固まり始めた血液の蓋を洗い流し、再度出血してしまいます。そのため、処置後12時間は唾を吐く程度か、軽く口をゆすぐ程度に留めてください。
運動やアルコールは、血行を良くしてしまうので血液が出やすくなります。湯船につかることも同じ理由でNGです。当日はシャワー程度にしてください。
麻酔が切れる前に、処方された量を決められた時間に摂取してください。痛みがなければ痛み止めは飲まなくても大丈夫ですが、一緒に処方された抗生物質は抜歯後の感染を抑えるために処方された分だけしっかり飲みきるようにしてください。
抜歯後にガーゼを30分噛んでいただきます。理想は、麻酔が切れた後に食事をしていただくことが望ましいです。ただ、通常2~3時間で切れ始める麻酔が長時間効くことがあるため、やけどや唇を噛んでしまわないように気を付けながら、処置後1時間程度を目途に食べても大丈夫です。
アルコールや刺激物など血行を促進してしまうものや、物理的に傷口をさらに悪化させるような硬い食べ物は避けてください。痛くなければ、抜歯した側をかばって反対側の歯で食べる必要はありません。
全体の歯磨きは通常通りで大丈夫ですが、抜歯した箇所の周りは加減して磨いてください。
口をすすぐ時も、軽くするように気を付けてください。
同じ人でも左右で親知らずの生えている向きや、どれくらい出ているかなど状態が異なります。歯によっては歯茎を切ったり、骨を削ったりすることがあり、その分腫れる傾向が強いです。
約3週間程度で、穴は少しずつふさがりはじめて1か月が過ぎるころには歯茎ができてきます。早くから抜いた部分を舌や指で触ることで治りが遅くなりますので、触らないようにしてください。